※ぬるいですが15歳以下のお嬢さんは見ちゃいやん。一応まぐわってるのよ、一応って便利な言葉だな!

 

 

ああ、もう明るくなってしまった。
 
 
 
政宗に呼ばれ、うっすらと目を開けた幸村がまず思ったのはそんなことだった。
先程身体を起こそうとした政宗に、小さく首を振って抱きついた時にはまだ暗かったのに。政宗の寝所なのに「行かないで」と言うのはおかしいだろうかと少々真面目に悩んでみた結果、幸村は黙ってそっと政宗にその腕を回したのだ。
それでも「もう朝か」そう呟く政宗に、あと少しだけ、と答えたのは、自分が身体を起こすことについて、ではない。
「まだ寝ていろ」と笑う政宗にもその真意はすぐに伝わったらしく、結局耐え切れなくなった政宗が幸村をきつく抱きとめて、幸村の要求はあっさり通されることになった。
 
起床が少々遅れたところでまさか伊達家当主の褥を誰も覗きはすまい、しかも自分が共寝していることは周知のことなのだし。
そこまで考えてもう少し一緒に居たいと漏らす自分は卑怯なのですか?と尋ねたら、政宗は軽く笑って、まるであやすように幸村の帯を解いた。
 
別にいつもいつもこうしたいと思う訳ではない。只、形振り構わず抱かれたいと思うことはある。
 
 
 
 
 
「…っや、あ」
 
政宗の唇が首筋を伝う感触だとか。何よりも、くちくち、と指先で与えられる刺激はまだ緩慢なものだというのに、その動きに呼応するかのようにしっかり腰は動いてしまい、それを誤魔化そうと幸村は薄っぺらい拒絶の言葉と共に首を振った。
 
さして時間をかけてほぐされたのでもないのに、指をすっかり呑み込んでしまったのは、昨夜の行為の賜物というか後遺症のようなもので、そう自覚したら突如激しい羞恥に襲われた。昨日の痴態やさっき自分が拙くも誘ったこと、ぴったり閉められている襖の向こうではもう一日が始まっている。そう思うと耐え切れなくて、幸村は政宗の首に手を回す。
いっそ、昨夜のように、さんざんに開かされ啼かされた方が恥ずかしくないかもしれない、そう思ったのだ。
 
なのに政宗は穏やかに、あくまでも穏やかに幸村を抱く。
何だかんだと自分には甘過ぎるこの人は、もしかしたら酷く弄られて間もない己の身体を労っているのかもしれない。ま、さむね、どの。幸村が小さく呼んだ。
 
「あの、大丈夫、ですから」
 
もっと酷く。
たったこれだけ、政宗がそっと舐めたりあるいはその指が小さく動いているだけなのに、何故か込み上げてくる嬌声を抑えることすら難儀なのだ。激しく攻め立てられるのとは明らかに違う、違うのだが。
与えられる優しい刺激に自分の強過ぎる快楽は不釣合いな気がして、幸村は政宗に懇願する。私の身体なら大丈夫ですから、どうか。
 
「お主の身体を案じておるのも嘘ではない。想いに任せて性急に乱暴に抱くのも好きじゃ」
 
小さく息を呑んだのは、いつもより数段低く囁かれる政宗の声を聞いたからか、幸村にはもう分からなかった。
 
「だが、こうしてやわやわとお主で遊ぶのは、まるで」
 
まるで。
政宗が幸村を抱き寄せて言葉を探す。まるで、愛おしさの余り叫び出しそうで、自分のものだと念入りに刻み付けているようで、だから幸村がいつもよりいじらしく見えてそれがもう何ていうか物凄くいやらしくて。
 
「一層、堪らぬのじゃ」
 
掠れた声を幸村の耳に吹き込むと、政宗はやはり静かに、だが深く口づけた。ぐしゃぐしゃに乱れた髪を丁寧に梳いてやったら、幸村がうわごとのように囁く。
私も、です。こう、されるのは、堪りませぬ。
 
「此処じゃろう?」
 
そう言っていとも簡単に自分の最奥を探り当ててしまう政宗が愛おしくて堪らない。そう言いたかったのだが、意味のあることを口に出来る自信など疾うにない。
せめて、と幸村は何度も必死で頷く。
先程まで辛うじて布団を掴んでいた腕には最早全く力が入らず、ぽたぽたと涙が落ちる音がまるで他人事のように聞こえる。
 
「そんな顔をされたら儂も我慢が利かぬじゃろうが」
 
畜生、と足を持ち上げられ慌てて政宗に縋り付こうとしたら、それより先に政宗が覆い被さってきた。「ゆきむら」その顔が大好きだ、と思う。何もかもを一先ず意識の外に追いやって此方だけを見詰めるその眸が。わたしのもの、だからそう、もう本当に堪らない。そう思った途端分け入ってきた政宗に、まるで押し出されるかのように幸村は溜息交じりの声を漏らしたのだが、それは全て政宗の口にすっかり呑み込まれてしまったのだった。

 

 

 

なんじゃこりゃー。ちょうごめんなさい。謝れば済むと思ってます。すいません。
エロス書きたい→書けねえ→そうだ、ゆっくりエロならぬるく書けるんじゃね?→轟沈、という流れが目に浮かぶようね!
(08/12/12)